中国人旅行者向けの白タクが急増!白タクは違法で危険

白タク

兵庫県や大阪で無許可のタクシー営業、いわゆる「白タク」を行っていた人物が逮捕されるというニュースが報じられました。(中国人旅行者向け「白タク」疑い 中国籍の42歳男逮捕「思い出せない」と否認 兵庫県警)逮捕されたのは、中国人旅行者を主なターゲットとして白タク営業を行っていた日本在住の中国人男性です。こうした白タク行為は日本国内で違法とされていますが、特に外国人観光客を対象とした白タク営業が増えている現状があります。この記事では、なぜ白タクが違法とされるのか、そして中国人旅行者向けの白タクが増えている背景について詳しく解説していきます。

目次

白タクとは?

「白タク」とは、正式な許可を得ずにタクシー業を営む車両のことを指します。通常、タクシー業務を行うためには、道路運送法に基づく許可が必要です。しかし、白タクはこの許可を得ておらず、違法に運賃を受け取っているため問題視されています。白タクは一般の自家用車と同じ「白ナンバー」を使用しており、正規のタクシー車両(緑ナンバー)とは区別されます。このため、「白タク」という呼称が広まっています。

日本の法律では、許可を受けたタクシー事業者のみが乗客を有料で運ぶことができ、無許可での営業は厳しく禁じられています。道路運送法違反により、白タク行為を行う者には罰金や懲役刑が科されることがあります。

白タクが違法な理由

では、なぜ白タクが違法とされているのでしょうか。主な理由は、以下の3つです。

  1. 安全性の問題:正規のタクシー運転手は、試験に合格し、運転技術やマナー、安全意識が一定の基準を満たしていることが保証されています。また、車両も定期的に点検や整備が行われており、安全性が確保されています。一方、白タクはこうした基準を満たしておらず、運転手の技量や車両の安全性が保証されないため、乗客にとってリスクが高くなります。
  2. 保険の適用外:白タクは、事故が発生した場合に保険が適用されないことが多いです。正規のタクシーには業務用の保険がかけられており、万が一の事故の際にも乗客が保護されますが、白タクではその保証がないため、事故に遭遇した場合、乗客が補償を受けられない可能性があります。
  3. 不正な競争:白タクは、正規のタクシー事業者に比べてコストが低いため、不当に安い運賃で営業を行うことがあります。正規のタクシーは許可を取得するための手続きや税金、保険などの費用がかかる一方で、白タクはこれらのコストを回避しているため、不正な競争を引き起こし、業界全体に悪影響を与えます。

なぜ中国人旅行者がターゲットになるのか

今回の逮捕事件でもわかるように、白タク業者は特に中国人旅行者をターゲットにすることが多くなっています。その理由はいくつかあります。

  1. 言語の壁:日本語が話せない旅行者にとって、正規のタクシーや公共交通機関を利用する際の言語の障害が大きな問題です。これにより、言語が通じやすい白タク業者を利用するケースが増えています。
  2. 情報の不足:外国人旅行者は、日本の交通システムやタクシー業界のルールに対して十分な情報を持っていないことが多いため、白タクが違法であることを知らない場合があります。結果として、旅行者は気付かないうちに違法なサービスを利用してしまうことがあります。
  3. 価格の魅力:正規のタクシーに比べて、白タクは料金が安いことが多く、特に長距離移動や観光地での送迎サービスでは、旅行者にとって経済的に魅力的です。

白タクを利用する旅行者のリスク

白タクを利用する観光客には、以下のリスクが伴います。

  1. 事故時の補償がない
    • 白タクは通常、業務用の保険に加入していないため、事故が起こった際に乗客が補償を受けられない可能性があります。大きな事故の場合、治療費や損害賠償を自ら負担しなければならないことがあります。
  2. 運転手の信頼性が不明
    • 正規のタクシー運転手は資格やトレーニングを受けていますが、白タクの運転手にはそのような保証がありません。運転技術が未熟な場合や、マナーに欠ける対応をされる可能性もあります。
  3. 料金トラブル
    • 白タクは料金の規制がないため、不当な高額請求をされるリスクがあります。特に外国人観光客は、料金設定に不慣れなためトラブルに巻き込まれることが多いです。
  4. 犯罪や詐欺のリスク
    • 白タクを利用することで、詐欺や犯罪行為に巻き込まれる可能性もあります。例えば、遠回りをして不当に高額な運賃を請求されたり、支払い時に現金のみを要求されることが考えられます。さらに、悪質なケースでは、強盗や暴行などの犯罪に巻き込まれるリスクもあります。
  5. 法的責任の可能性
    • 白タクの利用は違法であり、利用者も法律違反と見なされることがあります。白タクと知りつつ利用した場合、罰金や拘留の対象になる可能性もあるため、旅行中の法的トラブルを避けるためには注意が必要です。

白タクサービスの増加

近年、特に兵庫県や大阪、東京、千葉などの観光地で、外国人旅行者を対象にした白タク営業が増加しています。SNSやメッセージアプリ(WeChatなど)を使った広告や、旅行前に予約を行うシステムの普及が一因とされています。旅行者は、到着前にインターネットを通じて白タクを予約し、空港や観光地でスムーズに利用できるよう手配されるケースが増えています。

また、一部の白タク業者は、単なる移動手段だけでなく、観光ガイドや通訳サービスを提供し、観光客のニーズに応えています。これにより、白タクが便利で安価な選択肢として認識され、需要が拡大しているのです。

白タクへの取り締まりと対策

日本の警察は、白タクの増加に対応して、取り締まりを強化しています。今回の事件も、こうした取り締まりの一環として逮捕に至ったものです。特に兵庫県や大阪といった観光地では、警察が観光客への注意喚起を行い、白タクの摘発を進めています。また、主要な空港や観光スポットでは、白タク業者に対する監視も厳しく行われています。

白タク営業者には、道路運送法違反として罰金や懲役刑が科される可能性があります。また、違法なサービスを利用した旅行者にも、法的な罰則が科されることがあるため、注意が必要です。

白タクを避けるための方法

旅行者が白タクを避けるためには、正規のタクシーや認可されたライドシェアアプリを利用することが最も安全です。正規のタクシーは「緑ナンバー」が付いており、簡単に見分けることができます。また、旅行代理店やホテルを通じてのタクシー予約サービスも、安全で信頼性のある選択肢です。

さらに、公共交通機関を利用することで、より経済的で安全な移動手段を選ぶことが可能です。旅行前に日本の交通ルールや利用可能な交通手段についての情報を集めておくことも、トラブルを避けるためには重要です。

交通手段を安全性と信頼性で選ぶ

兵庫県や大阪での白タク営業の増加は、安全性や法的な問題を引き起こしています。特に中国人旅行者をターゲットにした白タクは、言語の壁や価格の魅力を利用して拡大していますが、利用者にとっても多くのリスクがあります。白タクを利用することは違法であり、乗客も含めて法的な責任が発生する可能性があるため、正規の交通手段を利用することが重要です。観光地での移動手段を選ぶ際には、安全性と信頼性を最優先に考え、白タクには十分な警戒が必要です。

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